ホーム > HPリニューアル!!!

Archive for 2013

HPリニューアル!!! [2013年12月18日]

理事長の吉野敏明です。
ホームページが新しくなりました。
より分かりやすい内容になっていると思いますので、じっくりご覧ください!
随時、ブログや歯科に関するコラムをupしますので、よろしくお願いします。

インプラント治療の注意点 [2013年12月14日]

インプラント治療におけるリスクファクターとは?

歯科インプラントは従来の補綴治療や歯の移植・再生とは違い、生体親和性が高い材料であるとはいえ、生体内に入れた人工物を粘膜貫通させて体外に露出させる治療術式です。

現在では、歯科インプラント治療は義歯や架橋補綴の代替療法として、機能はもちろんのこと、快適性や審美性をより強く求めてかなり一般的に行われるようになりました。

そもそもインプラントとは失われた歯の代わりに、歯が骨から粘膜を貫通して体外に露出している構造を模倣したものです。

言うなれば、インプラントは構造的に歯を模倣してはいますが、病理学的には、生体にトゲが刺さっているのと同じ状態です。 問題が生じにくいのは、チタンという金属の表面が生体の骨内において生体親和性が高いのみならず、オッセオインテグレーションという現象によって強く骨組織と結合しているためです。

つまり、インプラントにおけるリスクファクターとは、全てこのインプラントの構造に起因するものであり、インプラントを顎骨内に埋入して上部構造と連結する限りにおいて、全てのリスクを解消することはできません。

インプラント治療以外に選択肢はないか?

近年、安易にインプラント治療が選択される傾向にあります。 しかし、例えば上顎前歯の1歯欠損において言えば、インプラント治療がブリッジに比べて機能性、審美性、永続性において有利なのか、疑問が残ります。

インプラントとブリッジの生存率の差はよくインプラント治療の有利さを強調するエビデンスとして用いられますが、ブリッジに関しては日本のみならず、海外においても、脱離した際の再装着や修理が可能です。

つまり問題はブリッジの残存率よりも、支台歯の生存率が重要なのです。

支台歯のトラブルで一番大きいものは歯の破折です。 これは有髄歯と無髄歯で大きくその結果が異なるので、この点について議論しなければなりません。

 一方、インプラントでは生存率が高くてもインプラント歯頸部のディスカラレーション、歯肉退縮、歯間乳頭の喪失などの審美的な問題を生じることが多く、特に、歯肉退縮によってインプラントカラーが露出した場合、リカバリーすることは予知性が低い上に技術を要します。

 また審美性を無視すれば、接着ブリッジのような支台歯の形成量が少ない治療法も患者様への侵襲という点においてメリットが多いです。

インプラントでは、特に上顎前歯部において治療の永続性と審美性の見地から、歯周病が抜歯の原因として最も多い日本において最低限の骨幅を確保できず、ほとんどの場合、何らかの骨造成が必要です。

しかしブリッジであれば、欠損部の顎堤の増多には軟組織のみでも対応が可能であり、歯間乳頭の形態もボンティックの形態を利用してより簡便に形態を付与することが可能です。

 このように、ブリッジや可徹性義歯の可能性も含め、包括的に患者様の有益を考えて治療法を選択すべきです。