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口臭シリーズブログ ①病気でおこる口臭は、病気を治す!
2014年02月18日
口臭、あるいは体臭など、人が不快に感じさせる臭いを常に発する場合は、先ず病気を疑わないといけません。病気であれば、そのときだけ消臭ガムを噛んだり、デンタルリンスでうがいをしても、元を断つことができませんから、臭いはおさまりません。それどころか、命に危険をさらすような病気であれば、なおさら対症療法は危険です。口臭を発する全身疾患としては、糖尿病、気管支炎、肺がん、咽喉頭がん、胃炎、胃潰瘍、胃がん、肝硬変などがあります。それでは、口臭で死ぬかもしれない病気を発見し、生命に危険な病気から順番に、そして最後はエチケットのレベルまで、順序良く口臭についてせつめいします。
癌
癌に臭いなどあるのでしょうか?もしあるとすれば、どのような臭いなのでしょう?癌に関わらず、ご家族や知人などで末期癌などで亡くなる直前の方にあったかたなら、独特の病気のにおいがあるのを思い出すかもしれません。癌探知犬に「マリーン」という雌のイヌが千葉県にいます。彼女は癌の有無を9割を越す的中率で発見します。マリーンは、医学誌にも紹介されました。マリーンは生後3カ月で救助犬の訓練をするうちに、ただでさえイヌは優れた嗅覚なのですが、彼女は幼犬のうちからそれが飛びぬけていたのだそうです。キュウリや大根、ニンジンなど5種の生野菜を一度に食べて息を吹きかけると、食べた野菜をすべて的中させたのです。九州大大学院消化器総合外科では、マリーンをつかって、大腸がん患者の呼気や便のにおいを判別させる実験をしました。呼気では36回のうち33回で正解、便では38回のうち37回で正解でした。実験結果をまとめた論文は英国の著名な医学誌「GUT」に掲載されています。つまり、癌にもにおいがあるのです。では、われわれ人間は、癌があるとどのような臭いを発しているのでしょう?口臭治療のガイドラインでは、胃がんの場合は“卵の腐った臭い=腐卵臭”がするとなっています。 “キツイ花の臭い”がするという人もいます。いずれにせよ、恒常的に(朝とか、食後とかでなく、あるいは、お酒を飲んだときや、疲れたときではなく、いつも)、同じ臭いを家族などから指摘された場合、なにか全身疾患になっている、と疑った方が命のことを考えると大切です。そうです、口臭は内臓疾患のバロメータ―でもあるのです。自分がそうでなくても、家族の命を守るためですから、独特の口臭が長く続いていたら、家族にも指摘してあげて、専門医を受診しましょう。そういう立場から話をすれば、たとえ家族でも口臭の話はしやすいでしょう!