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誠敬会の口腔がんドック
2015年08月17日
日本のでは、口腔がんが残念ながら増加しています。先進国では、日本だけが増加傾向になります。アメリカを含めた他の先進諸国では、口腔がんは右肩さがりで減少傾向になります。では、なぜ日本だけ口腔がんにより亡くなる方が増え続けているのでしょうか。
それは、他の先進諸国では、国を挙げての積極的な口腔がん対策による早期発見、早期治療の対策がなされているからです。各基幹施設や基幹病院が中心となって、口の中を最初に診る医師である歯科医師の教育と、口腔がんが生命と尊厳にとって、早期発見と治療が重要である、という啓発をする体制ができていることが、他の先進国との大きな差になっています。
そもそも、口腔癌検診が国民健康保険制度でできないこと、また癌を疑われる疾患を検査するシステムが日本には存在しないこと、さらには口腔と咽頭・鼻腔などの境界領域を医師と歯科医師が同時に診るシステムが無いことが大きな原因と思われます。
誠敬会クリニックでは、口腔から始まる食道・胃などの消化器の専門にたけた医師と口腔がんや粘膜に詳しい歯科医師が境界領域を含め同時に診察し、早期発見につとめています。
口腔がんの怖いところは、増加していることだけではありません。舌や歯肉、歯槽骨、咽頭などは、呼吸や咀嚼・嚥下、そして発音など人間が生きて行く上で不可欠な、酸素の摂取と栄養分の取り込みに非常に重要な役割になっています。
これらの臓器を外科的に除去することは困難なだけでなく、もし除去したとしても『外観』という、人間の尊厳にかかわる見た目にも問題がでてしまうことなのです。
口腔がん検診などを広く普及させ、口腔がんにならないようにすること、そして口腔がんの検診システムを構築することが、口腔がんで死亡する人を少なくすることに重要です。
誠敬会クリニックでは、先進の口腔がん発見システムを取り入れています。
がんや、前がん病変が疑われる部位からは、細胞を採取して細胞診をおこないます。細胞の悪性度をしらべ、診断します。また、採血して、腫瘍マーカー検査をします。
各種腫瘍マーカーを測定し、癌発症の部位や進行度の診断の指標とします。また、口腔以外の癌がある可能性もこの検査によって、発見できることもあります。
くわえて、ベルスコープによる口腔がんの視診による特殊な検診をおこなっています。ベルスコープとは、口腔内の癌組織をある波長を発するLEDを用いてスクリーニングする蛍光観察装置です。
口腔内に光を当てることで組織の変異を鑑別できるので、極めて患者負担の少ない検査法です。従来の視診や細胞診、病理組織検査などと併せて、口腔癌の早期発見に極めて有効です。
病変が限局され、CTなどで浸潤が認められない場合は、必要に応じて病理組織検査をおこない、腫瘍の状態を調べます。
全ての検査結果を、医師と歯科医師が共同で診断して詳しく患者さまに説明します。
もしがんであった場合は、患者さまのご希望に沿った提携医療機関を紹介し、最善の治療がおこなわれるようにいたします。
また、誠敬会クリニックでは、癌の免疫療法や超高濃度ビタミンC点滴、中鎖脂肪酸ケトン食糧法など、エビデンスレベルの高い補完代替療法で、いわゆる三大療法(外科切除・放射線治療・抗がん剤)を、患者さまの免疫力を上げることで強力にバックアップします。