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Red complexとは? 連載(1) [2014年03月03日]

 皆さんこんにちは。医療法人社団誠敬会の理事長の吉野敏明です。

今回は、歯周病の悪玉菌である、Red complexについて説明します。

先ずその前に、歯周病の感染について説明します。歯周病は感染症なのですが、

インフルエンザやノロウィルス、また性感染症などの感染症と大きくことなります。

そもそも、これらの細菌やウィルスは健康な人間の体内にはいませんので、

いわゆる“感染”がおきてこれら細菌やウィルスが体内に入って健康を害します。

このような感染を“外因性感染”といいます。

 ところが、歯周病はそもそも口のなかに細菌がたくさん住んでいます。

これは、口だけでなく、小腸や大腸にも腸内細菌がすんでいます。

このような細菌を常在菌といいます。

口の中だけでも、700種類以上の細菌が住んでいるといわれています。

このなかには、善玉菌もいれば、悪玉菌もいれば、なにもしていない細菌もいます。

このようないろいろな細菌の組みあわせを細菌叢といいいます。

なにかの原因でこの細菌叢が変化し、

悪玉菌が増えたりあるいは細菌数そのものが増えて結果として悪玉菌が増えることで感染が起こることがあります。

これを内因性感染といいいます。内因性感染の例としては、風邪をひいて抵抗力が下がったときに腸内細菌叢が変わって

下痢をしたり、ヘルペスウィルスのように、通常は神経節に寄生して感染しているのですが、

おなじく抵抗力が落ちるとウィルスが増えて口内炎のようなものが口の中の粘膜におこることが知られています。

通常の歯周病の中の歯肉炎もそうです。歯磨きが悪いと細菌が増え、歯肉に炎症が起きるのです。


 では、歯周病の中で骨が溶けてしまう歯周炎はどの様な感染症なのでしょう?

外因性感染?それとも、内因性感染? (つづく)

待合室で上映しているDVDを紹介します。 [2014年03月03日]

こんにちは。
受付をしております中道です。
当診療所の待合室では患者さんにお待ちいただいている間に
見て頂けるようDVDを上映しております。
今日はその中からをご紹介させて頂きます。
このDVDは、日本テレビのザ!鉄腕DASH!で、当診療所の理事長と
巻島衛生士が出演しております。
是非、診療所にいらっしゃた時に注目して見てください。

インプラント周囲炎増加の背景とその懸念 [2014年03月01日]

現在、各国で歯科用インプラント治療が急速に普及し、ともすれば欠損補綴の第一選択とされるような社会状況になろうかという情勢である。インプラント治療が世界の一般開業医に普及することで、そしてインプラント体と骨の結合を早めるためにインプラント体の表面性状が改善され、生体細胞との親和性が増加すると同時に、細菌感染のリスクも増加すると推察され、インプラント周囲炎が増加している。インプラント周囲炎とは、歯周炎と同様の細菌感染症であるが、人為的に生体親和性が高いとはいえ異物を顎骨内埋入し、これが感染したものである。つまり、歯科治療によって作り出してしまった感染症といえる。インプラント治療を行わなければ、インプラント周囲炎は発症しない。とはいえ、異物感が極めてすくない固定性の補綴物であり、少数残存歯症例では、天然歯を守るという意味でも極めて重要な役割を演じる歯科治療でもある。そのため、インプラント周囲炎を理解するためには、病因論・診断に重きをおき、なぜ感染症がおきるのかあるいはおきやすい環境なのかを十分検討し、そのうえで原因除去を徹底したうえで治療方法論に移行しなければならない。その上で、インプラント周囲炎を治療するためには、徹底した細菌学的原因除去の後に、インプラント体を如何に傷つけずにデブライドメントできるか、そしてその後に骨組織を再生させるかということが重要となる。Er:YAG laserは、水分子に吸収されるレーザーであり、生体組織を炭化・熱変性および熱上昇させることが極めてすくないハードレーザーである。Er:YAG laserは、歯周組織の切除、歯石の除去、および骨やセメント質などの生態硬組織の蒸散と除去ができるレーザーである。本レーザーはある一定のエネルギー設定においては、チタン表面の変性、温度上昇、溶解などが極めてすくないことが知られている。また、照射面の細菌を非熱で殺菌消毒できること、そしてLPSなどのデトックスが可能なこと、くわえて生体の治癒活性を上昇させること、などが報告されており、インプラント周囲炎におけるインプラント体のデブライドメント、骨組織に対するデコルチケーション、インプラント周囲硬および軟組織の殺菌消毒と細菌代謝物の無毒化、そして生体組織の活性化による治癒促進が期待される。我々はインプラント周囲炎を発症した患者に対し、細菌検査免疫検査を用いた診断に基づく抗菌療法に引き続き、Er:YAG laserを用いてフィクスチャ―のデブライドメントおよび周囲組織の殺菌を行い、その後の再生療法において良好な結果を得ている。日本では、Osseointegration study club of Japanという、臨床家のインプラント学会において、上記方法を用いた理事長の吉野敏明のインプラント周囲炎治療が発表コンペティションで優勝(最優秀発表賞)を受賞し、また海外では米国のPeriodontics and Restorative Dentistryという、3年に一度しか開かれない学会において、インプラント周囲炎治療の臨床研究症例で第二位を受賞した。現在も、臨床実績を積み重ね、海外との共同研究などでもエビデンスを構築しているところである。しかし、インプラント周囲炎が、悪気がないとはいえ歯科医師が人為的にインプラントを埋入したことで起こされた疾患であることには、心を痛めている。インプラント周囲炎の発生抑止とは、よく歯周病を理解し、そして治療が出来る歯科医師がインプラントを施術するべきである、と我々は考えている。

口臭シリーズブログ ③肝臓病と口臭の関係 [2014年03月01日]

肝臓機能障害、肝臓病(肝硬変、肝臓がん)など肝臓は、体にある毒素を分解したり、

エネルギーを作る、非常に大切な臓器です。「肝心要」というくらい、心臓と同じように、

生きていくのになければならない、大切な臓器です。

毒素を分解して血液を綺麗にする肝臓ですが、「臭い物質を押さえる働き」もあります。

その為、肝硬変などで肝機能が低下すると、様々な臭いが発生します。

腸で体に取り込まれたアミノ酸などの窒素化合物は分解によってアンモニアが発生します。

有害なアンモニアである窒素化合物の排泄は非常に重要です。

血液中とけこんだアンモニアは、原始的は魚類ではこれを直接排泄していますが、

哺乳類であるわたしたちは、この有害な物質であるアンモニアを肝臓で尿素に変え、最終的に尿として排出されます。

ですから、肝臓の働きがわるいとアンモニアが処理されずに肺まで運ばれ、アンモニア臭の口臭ととなります。

肝臓のアンモニア分解度は非常に高く、口臭から案もアンモニアの臭いがする時は、

末期の肝臓癌など非常に危険な状態と思って間違いありません。

また、肝機能が落ち始めた場合、アンモニア臭がする前にネズミの臭いがすると言われています。

ネズミの臭いといっても、私が子供のころ(昭和40年代)は、本当に道路の側溝などにドブネズミがよくいて、

これをノラ猫が食べていたりしました。食べ残しのドブネズミが空き地や道端にあったので、

どんな臭いか分かりますが、現代の皆さんはドブネズミの臭いをイメージできませんから、

小学校のとき、掃除に使ったカビ臭い雑巾臭いを思い出してください(笑)。

え!?今は、それもしていない?では、キッチンの排水溝の臭い!ですから、

忘年会などお酒を大量に飲む日がつづいて、だるいようなとき、

仕事が終って血液中のカビ臭が抜けて自分でもわかるようになったとき、

あまで寝ていた自分の布団の臭いを嗅いでみてください。

あるいは、恋人などに口の臭いを思いっきり嗅いでもらい増そう。

もちろん、歯磨きしたあとですよ!


いずれにせよ、もしカビ臭く感じたら、肝機能が弱っているかもしれません。
その前に、カビが生えている布団は、クリーニングです!

口臭シリーズブログ ②糖尿病と口臭の関係 [2014年02月25日]

糖尿病とは、すい臓の働きがさまざまな原因でわるくなり、血液の中に糖分が多くなり、細胞が糖をエネルギーとして利用しにくくなります。その結果、使用されない糖が血液中に溢れ、糖尿となるのです。現在、予備軍をふくめ、日本には3500万人いるともいわれ、歯周病となら国民病です。糖尿病は歯周病とも大きな関連があり、糖尿病が悪化すると歯周病も悪化し、その歯周病が悪化すると糖尿病も悪化する、まさに負のスパイラルに陥るのです。糖尿病になると腎臓に負担がかかり、最悪の場合は腎不全で人工透析をうけなければ亡くなってしまうこともあります。また、糖尿病は、糖尿病性閉塞性動脈硬化症という血流障害をおこし、これが失明や高血を引き起こします。血流障害は、足など末端の組織が壊死する糖尿病性壊疽を発症させ、最悪の場合は足や手の切断を余儀なくさせられることもあるのです。糖尿病になると、糖をエネルギーに変えられない細胞は、脂肪を分解してエネルギーにします。そして、その脂肪の分解のためには「ケトン体」という物質が必要になります。 このケトン体の主成分である「アセトン」には、独特の酸っぱい臭いがあり、これが口臭の原因となります。 尿も同様の臭いがするので、家族は糖尿病の人がオシッコをしたあとに、甘酸っぱい臭いがしたら、要注意です。また、便器がベタベタに汚れやすくなりますから、便器の汚れが多くなってきても注意です。わたしは歯科医師ですから、患者さんが口をあけた瞬間に糖尿病独特のにおいがするので、すぐ分かります。糖尿病は、他の生活習慣病や癌と同じく、自覚症状に乏しいですから、患者さんが自分で糖尿病になっている、と思っていない方のほうが多いです。ある患者さんは、その臭いで糖尿病を疑い、簡易型の血糖値検査機で測定したとろ、なんと800mg/dlもあり(正常値の空腹時血糖値は80~110mg/dl未満、食後でも200mg/dlにはなりません)、強く説得して、内科の受診を勧めましたが、「忙しい」「今日は大事な仕事がある」ということを聞きません。しかたないので、同じビルにある糖尿病専門医の先生の診療所まで、強引に引き連れていきましたら、その場で緊急入院になりました。死亡する可能性や、失明する可能性があるので、仕方ありません。また、糖尿病になると唾液の量が減り、ドライマウスになります。 ドライマウスになると口腔の細菌が増え、虫歯や歯周病になりやすくなります。 歯周病になると、また糖尿病が悪化し…となります。ですから、尿や口臭が甘酸っぱい臭いがしたら、要注意です!!

口臭シリーズブログ ①病気でおこる口臭は、病気を治す! [2014年02月18日]

 口臭、あるいは体臭など、人が不快に感じさせる臭いを常に発する場合は、先ず病気を疑わないといけません。病気であれば、そのときだけ消臭ガムを噛んだり、デンタルリンスでうがいをしても、元を断つことができませんから、臭いはおさまりません。それどころか、命に危険をさらすような病気であれば、なおさら対症療法は危険です。口臭を発する全身疾患としては、糖尿病、気管支炎、肺がん、咽喉頭がん、胃炎、胃潰瘍、胃がん、肝硬変などがあります。それでは、口臭で死ぬかもしれない病気を発見し、生命に危険な病気から順番に、そして最後はエチケットのレベルまで、順序良く口臭についてせつめいします。

 癌に臭いなどあるのでしょうか?もしあるとすれば、どのような臭いなのでしょう?癌に関わらず、ご家族や知人などで末期癌などで亡くなる直前の方にあったかたなら、独特の病気のにおいがあるのを思い出すかもしれません。癌探知犬に「マリーン」という雌のイヌが千葉県にいます。彼女は癌の有無を9割を越す的中率で発見します。マリーンは、医学誌にも紹介されました。マリーンは生後3カ月で救助犬の訓練をするうちに、ただでさえイヌは優れた嗅覚なのですが、彼女は幼犬のうちからそれが飛びぬけていたのだそうです。キュウリや大根、ニンジンなど5種の生野菜を一度に食べて息を吹きかけると、食べた野菜をすべて的中させたのです。九州大大学院消化器総合外科では、マリーンをつかって、大腸がん患者の呼気や便のにおいを判別させる実験をしました。呼気では36回のうち33回で正解、便では38回のうち37回で正解でした。実験結果をまとめた論文は英国の著名な医学誌「GUT」に掲載されています。つまり、癌にもにおいがあるのです。では、われわれ人間は、癌があるとどのような臭いを発しているのでしょう?口臭治療のガイドラインでは、胃がんの場合は“卵の腐った臭い=腐卵臭”がするとなっています。 “キツイ花の臭い”がするという人もいます。いずれにせよ、恒常的に(朝とか、食後とかでなく、あるいは、お酒を飲んだときや、疲れたときではなく、いつも)、同じ臭いを家族などから指摘された場合、なにか全身疾患になっている、と疑った方が命のことを考えると大切です。そうです、口臭は内臓疾患のバロメータ―でもあるのです。自分がそうでなくても、家族の命を守るためですから、独特の口臭が長く続いていたら、家族にも指摘してあげて、専門医を受診しましょう。そういう立場から話をすれば、たとえ家族でも口臭の話はしやすいでしょう!

再生療法とは?ー21世紀が生み出した科学の治療、もう一度臓器が生まれかわる!ー [2014年02月14日]

 20世紀末までの様々な研究の成果によって、今世紀では以前では考えられないような医療が行えるようになりました。みなさん、羊の“ドリー”は知っていますよね?クローンといって、成長した大人の細胞から生殖することなくもう一度赤ちゃんから同じDNAを持った生き物が“やり直し”ができるのです。手塚治先生の有名なアニメに“不思議なメルモ”という物語がありました。赤いキャンディーと青いキャンディーを飲むことによって大人になったり、子供になったり、他の生き物に代わったりするのです。30年以上前では夢物語、ファンタジーであったことが既に実践可能な医学になっています。
 今日、肝細胞や心筋細胞の再生し、これを自分に移植することで免疫抑制剤を用いて他人の臓器を使うこと無く治療できたり、臓器そのものを再生したりする技術まで確立しつつあります。え、歯科治療と再生がどんな関係があるのかって?という声が聞こえてきそうです。実は、全ての医療分野で再生治療が半ば日常の治療となっているのが歯科治療なのです(もちろん、トップレベルでの話ですよ)。これは他の診療科では考えられないことです。私の診療所では、ほぼ毎日の様に再生手術をしています。スピード矯正のPAOOという、急速に矯正する方法もこの再生治療を応用しているからこそできる治療なのです。
 再生治療とは、文字通り失った組織や細胞、場合によっては臓器そのものを再生する医療を指します。歯科治療の場合、“歯”という臓器はまだ再生不可能です。いや、歯のようなものを作ることは可能ですが、これを“右上の第一大臼歯”いや、“左下の第二大臼歯”とうような細かい解剖学的形態や機能まで仕上げることは今日の段階ではまだ不可能です。しかし、その歯の周囲に歯根膜、セメント質、歯肉、そして歯を支える最も大切な歯槽骨といった組織を再建させることは十分可能です。また、歯が折れたり、虫歯であったりして歯が機能できず、抜歯を余儀なくされる場合は歯の変わりにデンタルインプラントを用い、周囲の組織は再生させる、といったことで歯を失う前に極めて近い状況を作り出すこともかのうです。大事なことは、「インプラントをする」ことではなく、「インプラントができる様に再生治療を行う技術があるか」であります。誤解を恐れずに申し上げると、インプラントは穴を開けて入れるだけですから、ある程度の技術と知識(とはいっても、失敗しないだけのレベルは必要です)があればできますが、再生治療は解剖学、組織学、生化学、生理学、そしてこれらを組み合わせる知恵と卓越した技術が必要になります。再生治療はインプラントをすることを考えれば、遥かに高い知識と技術が必要です。このような医療を日常としているのは歯科治療にほかなりません。もちろん、全ての歯科医師がおこなっているのではなく、ある一定以上のレベルでの話しですが・・・。

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